夜寝ているときに突然起こる「こむら返り」。私は明け方によく足がつります。痛みで眠れずに、ストレッチしたり、お湯で温めたりしているうちに朝が来てしまう日も少なくありません。
私は小さい頃から足がつりやすかったのですが、40代になってから症状がひどくなり、慢性化してきたような気がします。こむら返りは加齢の影響もあるのでしょうか?
この記事でわかること
- こむら返りと老化の関係
この記事のポイント!
- 中高年のこむら返りは、筋力低下が主な原因
- 対策としては、根本的な筋力低下を解消するための運動が一番だが、ツボ押しやストレッチ、入浴なども効果的
- すべての老化は下半身から始まるので、若さを保つためには下半身の筋力強化が大切!
目次
「こむら返り」はなぜ起こる?
「こむら返り」とは、筋肉が緊張しすぎて起こる過収縮のことを指します。
子どもの頃、遠足やハイキングでたくさん歩いた夜に、足がつるという経験をしたことはありませんか?私は子どもの頃からこむら返りが起こりやすく、マラソンをした日やプールの授業があった日の夜には、必ずと言って良いほど足がつっていました。
これは、筋肉の疲労を解消するために起こる体の反応です。運動によって足に溜まった疲労を解消するために必要な栄養素をたくさん送ってもらうよう、筋肉をけいれんさせて血行を良くしようとしているんです。
ですから、子どもの頃や若い頃のこむら返りは、特に問題視する必要はないです。
ところが、40代になってから、あまりにも頻繁に起こるので気になるように。それも、疲労に関係なく、睡眠中や日中ふとした瞬間に起こり、ほとんど慢性化してしまったんです。
これにはさすがに参りました。特に明け方に頻繁に起こるため、寝不足気味。頻繁だとあの痛みも結構こたえます・・・。症状がおさまった後も、なんだかふくらはぎに違和感が残っているような・・・
エステでフットマッサージをしてもらっている最中にも必ず起こるようになり、親しいエステティシャンの方にも「大丈夫ですか?ちょっと・・・おばあちゃんみたいですよ・・・」と言われる始末。
これは、もしかして、いや、もしかしなくても老化と関係してる???
老化と「こむら返り」の関係
中高年になると、こむら返りが慢性化し、症状も重くなりがち。
原因は加齢にともなう下半身の筋力の低下にあります。
ふくらはぎはポンプのように血液を循環させる働きがあり、第2の心臓と呼ばれるほど重要な役割を担っています。若い頃は筋肉量が多いため、このポンプがきちんと作用して、血液に乗せて全身に栄養を届けることができます。
ですが、老化により筋肉量が減少すると、どうでしょう?下半身の血液の流れが低下し、必要な栄養を届けられなくなります。
そうすると、特に足を使う運動をしていなくても、栄養素が不足することで疲労がたまりやすくなってしまうんです。その結果、体が「もっと血流を良くして疲労回復に必要な栄養をよこせ!」と要求するため、けいれんが起こりやすくなるというわけです。
睡眠中、特に明け方に足がつりやすいのは、冷えが関係しています。そもそも、明け方は、気温と体温が最も低くなっている時間帯で、免疫力も下がり、血流も悪くなっています。
そのため、心臓から遠いところにある足の血行が悪くなり、けいれんを起こします。筋肉がけいれんで動くことで体温が上がり、血流が良くなるんです。つまり、こむら返りが起こるというのは、「血液をもっとよこせ!」というサインなんです。
筋肉量が減ればその分、血流も悪くなるから、年を取ると明け方によく足がつるようになるんですね・・・
これで「こむら返り」は防げる!
中高年の場合、こむら返りを放っておいではダメ!若い頃のように疲労が原因で起こるけいれんとは違い、下半身の衰えが原因ですから、放っておいたら老化がますます進んでしまいます。
こむら返りを予防する対策を続ければ、それがアンチエイジングにもなるはず!と思い、張り切っていろいろ対策をしてみました。効果があった6つの対策をご紹介しておきますので、同じ悩みを抱えている人は参考にしていただければ幸いです。
もちろん、根本原因である筋力低下を解消する運動が一番なのですが、それ以外にも対策はあります。これらを続けると、こむら返りは起こらなくなり、さらには膝や腰に痛みがある場合も症状が改善されてきますよ!
こむら返り防止対策!
- デスクワーク中にテニスボールを踏んで足ツボ刺激
- 毎日20分は湯船に浸かる
- フットバスもおすすめ!
- 寝る前に全身のストレッチ
- スクワットで下半身を鍛える
- 良く歩く
デスクワーク中にテニスボールを踏んで足ツボ刺激
エステでフットマッサージを受けると必ずつるので、エステティシャンのお姉さんに憐れまれてしまい、「デスクワーク中に、これを踏んで足ツボを刺激すると良いですよ!」と言われてテニスボールをプレゼントされました。
足がつる人は、足の裏が硬いので、テニスボールを踏んでほぐしてあげると血流が良くなって、こむら返りを予防できるんですって。確かに足がつる頻度が少なくなりました。
足の裏ってあまり刺激する機会がないので、コロコロしているだけで心地良い刺激で気持ちいいですよ!
毎日20分は湯船に浸かる
夏場は、ほとんどシャワーだけで済ませてしまっていましたが、夏でも20分は湯船に浸かるようにしたところ、明らかに症状が改善されました。体を温める効果のある入浴剤を入れると、さらに効果的!
フットバスもおすすめ!
入浴に時間を取れないときや、体調が悪く湯船に浸かれないときには、フットバスも効果的です。
専用の器具がなくても、バケツや洗面器でOK。バケツに43度くらいのお湯を入れ、粗塩を少し入れたあと、くるぶしまでを15分くらい浸けるだけ。
そうすると、血流がとても良くなります。リラックスしてなんだか眠くなってくるほどです。アロマオイルを少し垂らすのも良いですよ!
寝る前に全身のストレッチ
こむら返り防止の対策として、一番効果のあったのがストレッチです。寝る前に、特にふくらはぎを念入りにストレッチしましょう。
スクワットで下半身を鍛える
栄養を届けるポンプを弱らせないことも大切です。そのために効果的なのが、スクワット。
効果的なスクワットのやり方
- 少し足を広げて立ち、手を頭の後ろで組みます。
- 息を吸いながら4秒かけて腰を落とし
- 息を吐きながら4秒かけて元に戻ります。
これを10回やって1セット。
私は、1日おきに4セットやっています。しばらく続けると、太ももが太くなり、お尻がボリュームアップしてプリッとしてきますよ!
良く歩く
下半身を強化して若返るためには、ただダラダラ歩いても効果は望めません。背筋を伸ばし、お尻を引き締めて、まっすぐ前を向いて歩きましょう。
歩くスピードも大切で、1分間に80メートルくらいのスピードで歩くのが良いです。
40代なら1日に8000~9000歩を目標に歩くようにしましょう。ほんのり汗ばむくらい歩き続けると、肌もきれいになってきますよ!
下半身を強化すると、ずっと若くいられる!
加齢が原因で起こる「こむら返り」を防止する対策は、アンチエイジングにもつながります。なぜなら、すべての老化は下半身から始まるからです。筋力アップは特に大切です。
太ももやふくらはぎが細くなってきたら要注意!
「最近太ももが細くなった」と感じることはありませんか?私は40過ぎてから、太ももやふくらはぎがめっきり細くなってきたのを感じています。「足が細くなるんなら良いんじゃない?」と思った人は、まだまだ若い証拠です!
40過ぎて足が細くなるというのは、モデルのように引き締って細いのとは違います。筋肉が落ちて、肌にハリがなくなり、しなびた感じになるんです・・・加えてお尻も垂れてくるので、かなりかっこ悪いです。
そして「なんだか足が細くなったな~」と感じたそのころから、こむら返りが慢性化してきました。
さらに、冷え性が悪化して「しもやけ」ができるようになったり、肩こりや頭痛がひどくなったり、生理が何となく不順になったりと、さまざまな不調も感じるように。
下半身の筋力の衰えというのは、こむら返りだけではなく、さまざまな不調の原因にもなっているのでしょう。
さらには美容面にも悪影響が・・・肌にはシミが増えて、白髪や抜け毛が目立つようにもなってきました。美容と筋肉の衰えは関係ないんじゃない?と思うかもしれませんが、私はかなり深く関係していると思っています。
筋肉は、体を動かして運動することや、姿勢を保つ役割しかないように思われがちですが、実は、他にもさまざまな健康作用があるんです。具体的には、以下のような作用を得ることができます。
筋肉の健康作用
- 体温が上昇する
- 筋肉内の血管が収縮・拡張することで全身へ血液を送る心臓の働きを助ける
- 骨が弱るのを防げる
- 「グルコース・トランスポーター4」という糖輸送体が活性化し、血糖が消費されやすくなる(糖化を防げる)
- 記憶中枢である海馬周辺の血行も良くなるため、ボケ防止や記憶力向上につながる
- 男性ホルモンのテストステロン(女性にも男性の約10分の1のテストステロンがある)の分泌が高まり、自信がわいて前向きな気持ちになれる
筋肉を動かすことでこれだけの健康作用が得られます。だから、筋肉量が少なくなって衰えると、さまざまな不調につながるんですね。
糖化予防効果もあるということは、筋力が低下すると糖化が進んでしまうため、しわやたるみ、シミ、白髪、薄毛など、見た目の老化も進んでしまうわけです。
筋肉は、大小合わせると約600ほどありますが、その約7割が下半身に存在しています。中でも最大の筋肉はお尻にある大殿筋で、その次が太ももにある大腿四頭筋です。
ですから、「お尻が垂れ下がって、太ももが細くなる」という現象は、大きな筋肉の衰えを示しているため、かなりヤバいわけです。放っておくと老化がどんどん進んでしまいます。
筋肉は男性の体の約45%、女性の体の約36%を占める、人体で最大の器官です。「老化は脚から」と言われるとおり、いつまでも若々しくいるためには、下半身を鍛えて筋力を保つことが最も大切なんですね。
ですから、こむら返りという症状がなくても、「下半身が細くなってきた」と感じるなら、それは老化がすぐそこまで迫ってきている証拠です。積極的に鍛えるようにしましょう。筋肉は何歳からでも鍛えられますし、結構すぐにボリュームアップしますよ!
私は、スクワットと毎日のウォーキングを習慣にしたら、2ヶ月くらいで痩せていたお尻がボリュームアップして、ふくらはぎが太くなりました。ふくらはぎが太くなったのは正直あまり嬉しくないですが、老けるくらいなら、足なんかどれだけ太くなっても良いと思っています。
まとめ
特に運動したというわけでもないのに「こむら返り」が頻繁に起こるという人は、老化が進んでいるサインかもしれません。下半身を強化すると改善されますので、今回ご紹介した方法を試してみてください。
私は、見た目の若さも下半身の強度に左右されると思っています。よく運動をしている人は見た目も若いと思いませんか?
筋力が衰え始める40代は、仕事に生活にと、一番忙しい世代です。そんな中、だれでもすぐにできる方法でなければ続かないでしょう。若い頃のように、ジムに通ったり、スポーツをしたりといった特別な運動をする必要はありません。
スクワット、良く歩く、良い姿勢を保つなど、楽に続けられる方法だけで大丈夫です!とにかく下半身を弱らせないことが大切!筋力を保てれば、年を重ねても、やりたいことができる体力や気力、知力が保てるだけではなく、見た目も若々しくいられますよ!